ハジについて-ペナンより

On 2011/11/17 by 大野 遼

11月7日はイスラム教の祭『ハリラヤ・ハジ』がありました。
これは犠牲祭とも言い、預言者イブラヒムが息子イサクを神に捧げようとする故事に習い、
現在では家族や親戚が集まって一緒に食事をしたり、
羊や牛を屠殺し貧者に分け与えるという習慣になっているようです。
この日はマレーシアや他のイスラム教を国教としている国々では休日になっています。

 ウィキペディア等ではこのような事が記されていますが、私はムスリム達が実際何をするか知りたくなりました。
なのでこの日、私はハリラヤ・ハジというイベントを知る為にペナンで一番大きいモスクに向う事にしました。
私はムスリムではありませんので、許可を取った上でモスク内に入れさせてもらう事ができました。
中は広く、そして冷房が効いていとても居心地が良い。絨毯が敷いてあり、寝転びたくなります。
しかし数分後には大勢の人が集まり、総勢数百人と思われるムスリム達が一斉に礼拝を始めました。
私はその光景には圧倒され、外に出る事も出来ず、思わず私も礼拝してしまいました。
モスクでは特に興味をそそるような事はせず、ひたすら礼拝でした。
その後、中に居たムスリム達にハリラヤ・ハジをどのように過ごすのか数人に尋ねた所、
ほぼ全員が朝にモスクで礼拝を済ませ、家に戻り、上記の様に家族や親戚が集まり、
一緒に特別な料理を食べて故事を祝う大切な日だと言う回答が返ってきました。

 一方、街の居た若者にハリラヤ・ハジについてどう思うか訪ねた所、
この日は従兄弟などに会えて嬉しいけどあまり大切な日だと思っていないという意見が帰ってきました。
街の中はお祭りムードもなく、私が見る限り至って普通でしたが、
ムスリマ(イスラム女性)は普段よりも華やかな服を纏っていました。
屠殺に関しては私がモスクで礼拝している最中に終わってしまい、残念ながら見る事が出来ませんでした。

 ところで『本場』のイスラムを知っているアラブ人留学生達、
特にサウジアラビア人達は一体何をしていたのでしょうか?
勝手な想像と期待を胸に秘めて尋ねてみた所、
彼らは学校に来ているアラブ人全員でビーチリゾートへ遊びに行ったようでした。
この日は彼らにとってどういう日なのか訪ねた所、この日は彼らにとってクリスマスに当たる日であり、
親の年代はだいたい祝うが若い年代はあまり関心が無いと言った返答が返って来ました。
私はもっと真面目な答えを期待していたのでとても驚きました。

 このように私が見たペナンのハリラヤ・ハジは何か街を揚げて祝うようなものでなく、
むしろ親族達、友達同士が集まり、内輪でひっそりと楽しむイベントのように感じました。
実際に彼らが個々の家で何をしているのかは謎です。
次回このような機会があれば、一般家庭にお邪魔して一緒に過ごさせてもらい、体感してみたいと思っています。

上:我が家の近所にあるネゲリモスク。ペナンで一番大きい。     
下:中はかなり広い。この後かなり人が集って来た。

板坂優一 11/11/17

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